2種類のパーツだけで簡単に作れる、タックスカートの作り方をご紹介します。
綿ポリダンガリーに合うように作られたマルイシ特製の型紙なので、簡単なのに綺麗なシルエットのスカートができます!
ウエストのタックが多いので難しそうに見えますが、綿ポリダンガリーは綺麗にたたんだり、生地端を合わせたりしやすく、とても扱いやすい生地なのでスムーズに縫えますよ♪
お客様の作品例が届きました
とっても素敵な作品が届きました。ご投稿ありがとうございます!
【使用した生地】
【使用した型紙】
準備するもの
- 綿ポリダンガリー…1.8m(数量4=2m購入で作れます!)
- 12コールゴム…ウエストの90%程度の長さを2本
- タックスカートの型紙
- チャコペン
- チャコペーパー(片面タイプ)…水で落ちるタイプがおすすめです!
- アイロン定規
- まち針
- ひも通しや安全ピン
- ミシン
- ハサミやロータリーカッター
- 糸
- 目打ち
- アイロン
今回使った生地
綿ポリ 交織 ダンガリー 無地 濃色 50cm単位 110cm幅
使用した生地
ディープグリーン
商品番号 4500-b ¥605税込
タックスカートを作るには1.8m必要なので、数量4(2m)購入で1着作れます。水通しと地直し不要です。オックス生地くらいの厚みがあって、オックス生地よりは少し柔らかい生地です。アイロンの効きも良く、扱いやすい生地なので、縫製テクニック要らずで綺麗な仕上がりになります♪
型紙はコチラです
タックスカートを作ってみよう
綿ポリダンガリーにぴったりな基本のタックスカートの作り方には、6つの工程があります。
- 型紙を用意する
- 生地を裁断して、印付けをする
- タックを縫う
- 脇を縫う
- 裾を縫う
- ウエストベルトを作って、ゴムを通す
①と②の縫うまでの準備をしっかりやっておくと、スムーズにミシンで縫えて綺麗な仕上がりになります!
早くミシンで縫いたーい!と思ってしまいがちですが、焦らず丁寧にキッチリ準備しましょう♪
洋裁は、縫うまでの準備に時間がちょっと掛かります。
私は、今日は型紙作りまで、今日は裁断と印付けまで…とキリの良い所で区切って作業を少しずつ進める派です♪(集中力が保たなくて…^^;)
1.型紙を用意する
型紙をカットする
本体スカートとウエストベルトの2つのパーツをカットします。黒い太線の外側をハサミやカッターで切り取ります。
今回は全て直線のパーツなので、カッターを使うとあっという間に綺麗に切り取ることが出来ますよ!
カッターを使うときに沿える定規は、カッターが当たって定規が削れてしまう事を防ぐために、ステンレス製のものやステンレスガードがついたものを使ってくださいね!ダイソーやセリアにも売っています。
型紙に印をつける
型紙をカットできたら、本体スカートのタックを入れる場所に蛍光ペン等で印をつけます。全部で9か所です。
生地を畳んで縫い止めて作るひだのことです。
タックを入れると立体感が出て、生地に表情が出ます。また、ひだの部分が遊びになってゆとりが生まれるので、着心地が良くなります。
タックの縫い止まりの位置に、目打ちで穴をあけます。全部で9か所です。先ほどと同じように蛍光ペン等で印もつけておきます。
ミシンの縫い目を止める位置のことです。ココまで縫うよ!という位置です。
型紙に目立つように色付けしておくと、印のつけ忘れを防げてスムーズに裁断できるので、おすすめです。もちろん、慣れている方や型紙を綺麗にしておきたい方はやらなくても大丈夫です♪
ウエストベルトのゴム通し口のラインを裁断線(太い黒線)まで延長して書きます。ゴム通し口2か所、山折り線の端3か所の計5か所を蛍光ペン等で印を付けておきます。
型紙の準備ができました!本体スカートとウエストベルト、全部で2パーツです。
2.生地を裁断して、印付けをする
本体スカートを2枚裁断する
型紙の横幅に合わせて、生地を中表に二つ折りにします。このとき、生地の耳と折山が平行になるように折ります。
生地を二つ折りできたら、本体スカートの「わ」の部分と生地の折山を合わせて型紙を置き、裁断します。
生地などの表側を内側にして畳んだり、それぞれの生地の表同士を合わせたりすることです。
生地を二つ折りにした折山のことをいいます。
生地の折山と型紙の「わ」のラインを合わせて布を切ることを、“「わ」でとる”といい、左右対象に裁断できます。
裁断には、ロータリーカッターを使うのがおすすめです!
また、文鎮や重しがない方は、生地と型紙をまち針で止めてもOKです!
本体スカートが裁断できたら、型紙は動かさずに固定した状態のまま、先ほど蛍光ペンで色付けした場所に、ハサミで2mmほどの小さな切り込み(ノッチ)を入れます。全部で9か所です。
この小さな切り込みのことを、ノッチや合印といいます。2つの生地を縫い合わせるときの目印になります!
ノッチを入れるのは、ハサミのほかボタンノミを使うのもおすすめです♪
タックの縫い止まりにも印を付けます。目打ちで穴をあけたところに、チャコペンで印を付けます。生地の下には、表面を上にしたチャコペーパーを敷きます。
生地の上側にはチャコペンで、下側にはチャコペーパーでいっぺんに印付けをします!きちんと下側にも印を付けられているか確認してくださいね♪
チャコペーパーは、表面を上にして生地の下に入れます。型紙や生地がズレないように気を付けてください。
タックを倒す方向にチャコペンで矢印を書いておくと、間違いを防げてスムーズに縫えますよ!タックの印にある斜線の高い方から低い方へと倒します。今回は全て同じ方向に倒します。
本体スカートの裁断と印付けができました。本体スカートは全部で2枚必要なので、同じようにもう1枚裁断と印付けをします。
先ほどと同じように、型紙の横幅に合わせて生地を中表に二つ折りにして型紙を置いて裁断し、印付けをします。
本体スカート2枚の裁断と印付けができました。
ウエストベルトを裁断する
生地の耳を合わせて縦半分に、ウエストベルトの型紙の縦(長い方)の長さに合うように中表に二つ折りします。型紙の「わ」の部分と生地の折山が合うように型紙を置いて、裁断します。
ウエストベルトが裁断できたら、型紙は動かさず、固定した状態のまま、蛍光ペンで色付けした場所に、ハサミで2mmほどの小さな切り込み(ノッチ)を入れます。全部で5か所です。
ウエストベルトの裁断ができました!
アイロン処理をする
全てのパーツの裁断と印付けができたら、裾や布端をアイロンを使って折っておきます。
本体スカートの裾を折る
本体スカートの裏が上になるように置き、裾全体を1cm折ります。チャコペンで書いた印がついている方が裏側です。
タックの印がある方がウエスト側(上側)、ない方が裾側(下側)になります!
1cm折れたら、次は2cm折ります。1cm→2cmの三つ折りになります。もう1枚の本体スカートも、同じように折ってください。
アイロン定規があると便利です♪生地がアイロン定規の繊維にひっかかるので、厚紙などよりも、綺麗に手早くアイロンかけができるのでおすすめです!
ウエストベルトをアイロンで折る
ウエストベルトの裏を上にして、横長になるように置き、ノッチ(先ほど入れた小さな切り込み)の通りにアイロンで折ります。片側は1.5cm、もう一方は1cm折ります。
ウエストベルトの上下端が折れたら、その状態のままノッチを目印にして半分に二つ折りにし、アイロンをあてます。
ウエストベルトのアイロン処理ができました!
3.タックを縫う
タックを縫う
本体スカートの裏を上に置き、ウエスト部分(上部分)に入れたノッチと縫い止まりを合わせて、中表にたたんで固定します。
ノッチを入れたところから、縫い止まりまで真っ直ぐ縫います。縫い止まりまで行ったら、向きを変えて、返し縫いをします。
不安な方は、ガイドとしてノッチから縫い止まりまでチャコペンで直線を引いても良いですよ♪
縫い始めの状態です。ノッチがあるウエスト側から縫い始めます。
縫い止まりまで来た状態です。ここまで来たら、針を刺したまま押えを上げて、生地の向きを変えます。「わ」になっている方に直角に曲がってください。
生地の向きを変えた状態です。ここから2〜3針返し縫いをして糸を切ります。
生地の向きを変えて直角に返し縫いしたところは、表側からは見えなくなり、仕上がりが綺麗になります!縫い止まり部分の強度も出ますよ♪
「わ」になってない方に返し縫いをしてしまうと表側に見えてしまうので気をつけてください!
同じように、ノッチと縫い止まりの印を合わせて、本体スカートのタックを全て縫います。もう1枚の本体スカートも同じように縫ってください。
ミシンで縫うのは常に、ノッチを合わせて折りたたんだ2枚のみです。他の部分を縫い込まないように気をつけてくださいね!
2本目以降はこんな風にミシンにセットして、同じように縫います。押え金がある方が2本目、その左が3本目のタックです。
全てのタック(9本×2)が縫えました!表側と裏側は、それぞれこんな風になっています。
18本のタックを縫うのはちょっと大変ですが、縫い上がって表情がついた生地を見たら、苦労は吹き飛んで達成感もひとしおですよ!アイロンをかけるともっと美しくなります。
タックを倒す
全てのタックを縫えたら、アイロンをあてて縫い代を倒します。裏を上にして、右から左の方向に倒してください。今回は、全て同じ方向に倒します。もう1枚の本体スカートも、同じように裏を上にして右から左に倒してください。
縫い代のアタリがつくのを防ぐために、アイロン定規などを挟んでアイロンをあてます。アタリがつくと、表側に折れ線のようなものが浮き出てしまいます。
本体スカート2枚分、タックの部分が出来ました!
4.脇を縫う
本体スカートを中表の状態にして、生地端を合わせて固定し、両脇を縫い代1cmで縫います。最初にアイロンで折っておいた場所は、開いた状態で固定し、縫います。
長い距離を合わせるときは、まず両端を固定して、次に真ん中を合わせて固定していくとピッタリ合わせられます。
今回は、裾→ウエスト(上側)→真ん中の順で固定していってください。
裾から縫い始める状態です。最初にアイロンで折った線は開いた状態で縫います。
縫い代は、2枚いっしょにジグザグミシンかロックミシンをかけます。
縫い代にジグザグミシンまたはロックミシンをかけたら、アイロンで縫い代を片側に倒します。倒した方が、後ろスカートになります。もう一方の脇も、同じ向きに縫い代を倒してください。
スカートの両脇が縫えました!
5.裾を縫う
最初にアイロンでつけた線の通りに裾を折ります。1cm→2cmの三つ折りの状態になります。まち針で固定します。
折った内側の端から1〜2mmの場所をぐるっと1周ミシンで縫います。後ろスカートの脇から縫い始めると、返し縫いしたところが目立ちづらく、きれいな仕上がりになります。
縫い始めの状態です。
裾が縫えました!
6.ウエストベルトを作って、ゴムを通す
ウエストベルトを作る
ウエストベルトを作ります。中表になるように、ウエストベルトの短辺を合わせて生地端を揃え、固定します。アイロンで折っておいたところは、開いた状態で固定します。
固定できたら、ゴム通し口をあけて、縫い代1cmで縫います。アイロンで折っておいたところは、開いた状態で縫います。
ゴム通し口は、ノッチ(最初に入れておいた小さな切り込み)を目印にしてくださいね!
縫い始めの状態です。ゴム通し口まで来たら、返し縫いをして一度糸を切ります。
ゴム通し口をあけた後の縫い始めの状態です。ここから端まで縫います。
縫い代を割ります。
ウエストベルトが輪っか状になりました!ゴム通し口の部分はあいている状態です。
本体スカートにウエストベルトを付ける
本体スカートとウエストベルトを中表の状態にして、生地端を揃えて固定します。ウエストベルトは、ゴムの通し口がある方が下側になります。アイロンで折った部分は開いた状態で固定します。
まず、本体スカートの左脇を縫った線とウエストベルトの縫い目を合わせて固定します。
ミシンで縫っているときに、脇の縫い代やタックが違う方向に倒れないように、まち針で一緒に止めておくと安心です♪
本体スカートとウエストベルトを固定できたら、縫い代1cmでぐるっと縫います。
縫い始めの状態です。ぐるっと1周縫います。脇の縫い代やタックが、違う方向に倒れた状態で縫わないように気をつけてください。
ウエストベルトをアイロンで折っておいた線で、山折りにします。
本体スカートの表側から、まち針でウエストベルトと本体スカートを固定します。
本体スカート裏側はこのような状態になっています。ウエストベルトと本体スカートの縫い代を、折り返したウエストベルトで包み込んでいる状態です。
生地が重なってまち針では止めづらかったので、仮止め用のペン型のりを使ってみました!
ペン型のりはバイアステープなどを縫う時にも、しつけ代わりに使えて便利です!普通のスティックのりだと針がベタつくことがあるので、手芸用のものがおすすめです。
ウエストベルトと本体スカートを固定できたら、表側のウエストベルトの端から1〜2mmをぐるっと1周縫います。
縫い始めの状態です。左脇の後ろ側から縫い始めます。
ウエストベルトの端が縫えました。表側と裏側はこんな風になっています。
縫い代1.5cmでウエストベルトの真ん中を一周縫います。2本のゴムの通り道になります。
縫い始めの状態です。ウエストベルトの真ん中(1.5cm)をぐるっと一周縫います。
ここはゴムの通り道になる部分です。ゴムの幅より狭くなるとゴムが通らなくなってしまうので気を付けてください。
あけておいたゴム通し口から、ゴムを通します。もう一方のゴム端は、中に入り込んでしまわないようにクリップ等で止めておきます。
ゴムの端を1cmほど重ねて、縫い止めます。今回は細めのゴムなので、手縫いで縫い止めました。
強度を出すために、2本どりにして四角にバッテンで縫ってみました。中に入って見えなくなる場所なので、しっかり止められれば、どんな縫い方でも大丈夫です!いけそうな方はもちろんミシンでも♪
もう1本のゴムも、同じようにゴム通し口から通して、縫い止めます。
出来上がりました!タックを中縫いしているので、ハリのある綿ポリダンガリーでもウエストまわりスッキリなスカートになります♪
型紙と生地の相性について
今回ご紹介したタックスカートは、タックを中縫いすることでウエストまわりのボリュームを抑えて、裾に向かって広がりが出るシルエットです。綿ポリダンガリーは、ハリと少々の厚みがあるので、布をたたんで作るタックの表情が綺麗に出ます。
その反面、綿ポリダンガリーでギャザー分量の多いギャザースカートを作るとウエスト回りがモタついて、アレ?なんか違うな?という仕上がりになってしまいます。子供服だと可愛かったりするのですが、大人服だと少し違和感があったりします。
「大人服作ってみたけど、手作り感があって垢抜けないなぁ。外で着るには厳しいかも・・・。」なんて経験がある方は、型紙と生地の相性が良くなかったのかもしれません。
同じ型紙を使って、同じように作っても、生地が違うと全く違うシルエットになることがあります。そこが洋服作りの難しさであり、面白さでもあると思います。
今回使用した型紙は、生地に合わせて作られたものなので、「こういう生地にはこんな型紙が合うんだ」という参考にもなるかなと思います!
ギャザースカートには、ナイロンウェザーがおすすめです♪
タックの本数が多いので大変そうに見えるかもしれませんが、綿ポリダンガリーは綺麗にたたんだり、生地端を合わせたりしやすく、とても扱いやすい生地なので難しくないです!タックを畳んだときにも、重なった生地同士がズレにくいのでタックが綺麗に決まります。
アイロンの効きも良いので、縫製テクニック要らずで綺麗に仕上がります。ぜひ、綿ポリダンガリーでタックスカートを作ってみてくださいね。
綿ポリ 交織 ダンガリー 無地 濃色 50cm単位 110cm幅 【商用可能】
使用した生地
ディープグリーン
商品番号 4500-b ¥605税込
タックスカートを作るには1.8m必要なので、数量4(2m)購入で1着作れます。水通しと地直し不要です!綿ポリですが、ツルツルしてないコットンぽい優しい風合いです。柔らかめのチノクロスみたいな生地に感じます。
同じ型紙でも、使用する生地によって難易度がものすごく変わります。キュプラなどの薄くてテロテロした生地は、まっすぐ切るのも端をキッチリ合わせるのもなかなか大変です…。私はキュプラだと、裁断も縫製も倍以上時間がかかってしまいます(^^:)
チャコペーパーは水で落ちるタイプのものがセリアに売っています。ちょこっとした印を付けるのに便利な小さいサイズでお手頃価格なので、おすすめです!