今回は大人用のテーパードパンツの作り方をご紹介します。
後ろポケットとサイドポケット付きで本格的に見えるテーパードパンツですが、ゴム仕様で作りやすいので3時間で完成しますよ!
前はタックをとったベルトタイプなのでウエストインにしてもスッキリ着こなせるデザインに仕上げました。
秋まで半袖にも長袖にも合わせられる、季節の変わり目にぜひ作っていただきたいアイテムです。
もくじ
準備するもの
- 生地2m
- 接着芯(10cm×40cm)
- 伸び止めテープ(接着芯を細く切ったものでもOKです)
- 3cm幅の織ゴム(30cmから40cm程度)
- チャコペン(フリクションでもOK)
- マチ針(クリップでもOK)
- ハサミ
- 糸
- ゴム通し
- アイロン
- ミシン
テーパードパンツを作るのに使用した生地
今回は、こちらのツイル生地を使用して作っていきます。
早速テーパードパンツを作ってみよう
テーパードパンツ作りをするのには、9つの工程があります。
- 型紙を作る
- 生地を裁断する
- 前ポケットをつける
- 後ろポケットをつける
- 脇と股下を縫う
- 裾を縫う
- 股上を縫う
- ウエストベルトをつける
- ウエストゴムを通す
この9つの工程についてゆっくりみていきましょう
1.型紙を作る
手芸用のハトロン紙または模造紙などの大きな紙を使って型紙を作っていきます。
ここで作る型紙は縫い代込みの型紙です。
パンツ丈88cmに仕上がります。
身長159cmでくるぶしくらいの丈です。
身長やお好みに合わせて、はじめに書く長方形の「縦90cm」の長さを調整してください。
後ろパンツの型紙を作る
ハトロン紙に縦90cm×横36cmの長方形を描き、①②③④の順に長さを測って線を引きます。
③の股上は自然なカーブになるなるように、フリーハンドで描きます。
④は裾の縫い代部分を1cm外側に出します。
前パンツの型紙を作る
後ろパンツと同じ大きさの紙を用意し、後ろパンツの線を写しとります。
①②③の順に長さを測って線を引きます。
ポケットの型紙を作る
縦25cm×横18cmの長方形の紙を用意します。
①②は前パンツの型紙に重ねて、ポケット口とウエストラインを写しとります。
③は自然なカーブになるように、フリーハンドで描きましょう。
型紙ができたら、線の上をハサミで切り取りましょう。
2.生地を裁断する
前パンツ、後ろパンツを裁断する
前パンツ、後ろパンツはそれぞれ左右対称に2枚ずつ用意します。
生地を半分に折り、パンツの型紙をマチ針で固定します。
型紙に沿って、生地を裁断しましょう。
後ろパンツも同じように2枚裁断します。
前ポケットを裁断する
ポケット布のポケット口より上もある形(ポケット布A)とポケット口より上がない形(ポケット布B)をそれぞれ左右対称に2枚ずつ用意します。
生地を半分に折り、ポケットの型紙をマチ針で固定します。
型紙に沿って裁断しましょう。
ポケット布Aも同じように2枚裁断します。
ウエスト布、後ろポケットを裁断する
ウエスト布(前)・接着芯 | 縦40cm×横10cm |
ウエスト布(後ろ) | 縦56cm×横10cm |
後ろポケット(2枚) | 縦17cm×横15cm |
ウエスト布と後ろポケットは長方形なので、型紙を用意せずに、生地に直接チャコペンで線を引いて裁断していきます。
裁断ができました。
表と裏の区別がつきにくい生地の場合は、表にマスキングテープなどを貼っておくと、あとで縫うときにどちらが表だったのか迷わずスムーズに作業ができるのでおすすめです。
ウエスト布(前)の裏側にアイロンで接着芯を貼っておきましょう。
接着芯はざらざらした面を下にします。
アイロンはスルスル動かさずに、10秒ずつぐっと押さえてから持ち上げて次の箇所に移動するようにするときれいに貼れますよ!
3.前ポケットをつける
生地の準備ができたら、さっそく縫っていきましょう。
まずは前パンツに前ポケットをつけます。
前パンツのポケット口の裏側にアイロンで伸び止めテープを貼ります。
※伸び止めテープの貼り方は、ウエスト布の接着芯の貼り方と同じです。
伸び止めテープは、薄手の接着芯を1cm幅に細く切ったものでも代用できます。
前パンツの表側にポケット布Bを表が内側になるように(中表に)重ねて、ポケット口をぴったり合わせて、マチ針で固定します。
【中表(なかおもて)とは】
生地の表と表を内側になるように合わせることを「中表」と言います。
ポケット口を布端から1cmのところを(縫い代1cmで)ミシンで縫いましょう。
布端から1cmのところを縫うことを「縫い代1cmで縫う」と言います。
縫い代をアイロンで割ります。
ポケット布Bを前パンツの裏側に倒して、ポケット口をマチ針で固定します。
ポケット口を縫い代5mmでミシンで縫いましょう。
ポケット布Aをポケット布Bに外側が表になるように重ねて、カーブしている部分をマチ針で固定します。
マチ針で止めたカーブの部分を縫い代5mmでミシンで縫いましょう。
ポケットを内側が表になるようにひっくり返してアイロンで整えます。
赤い点線部分を縫い代7mmで縫いましょう。
縫い代が内側に入った(袋縫いと言います) 丈夫できれいなポケットができました!
ウエストにタックを寄せてを仮止めします。
前パンツの中央から9cmのところ(①)とそこから更に6cmのところ(②)にチャコペンで印をつけます。
①を②の上に合わせるようにたたんで、マチ針で固定します。
パンツの上とサイドを前パンツに縫い代5mmで仮止めしましょう。
右パンツも同じように前ポケットをつけます。
ツータックにする場合
右側のブラックのパンツのようにタックを2本にすることもできます。(ツータック)
ゆとりは同じですが、ワンタックの方がタックが深いのでタックを入れた感じがよくわかりますね。
目立たせたくない場合はツータックがおすすめです。
脇側から9cm、更に3cm、3cm、3cmのところに4箇所チャコペンで印をつけます。
BをAの上に、DをCの上に重なるようにたたみます。
後の工程は同じです。
4.後ろポケットをつける
後ろパンツに後ろポケットをつけていきます。
後ろポケットを縦長に置いて、上端をアイロンで裏側に1cm折って、更に2cm折ります。
内側の折り山から2mmのところをミシンで縫いましょう。
周りの3辺をジグザグミシンまたはロックミシンで端処理します。
アイロンで裏側に1cmずつ折ります。
後ろパンツの表側に上から10cm、中心から6cmの位置に後ろポケットを表が上向きになるように置いて、マチ針で固定します。
ポケットの周りを布端の2mm内側を縫います。写真の●の位置から縫いはじめ、斜め上に縫います。
ポケットの周りは力がかかりやすいので、入り口を三角に縫うことで丈夫に仕上がります。
5.脇と股下を縫う
パンツの本体を縫い合わせていきましょう。
まず、パンツの裾をアイロンで折っておきます。
裾を裏側に1cm折り、更に2cm折ります。
4本同じように作業しましょう。
前パンツと後ろパンツを内側が表になるように合わせて、脇をマチ針で固定します。
布端から1cmのところをミシンで縫いましょう。
縫い代は2枚一緒にジグザグミシンまたはロックミシンで端処理します。
前パンツと後ろパンツを内側が表になるように合わせて、股下をマチ針で固定します。
裾側から合わせて止めていきましょう。
布端から1cmのところをミシンで縫います。
股上は前パンツが1cm程度、余ります。
余った部分は自然なカーブになるようにカットしましょう。
縫い代は2枚一緒にジグザグミシンまたはロックミシンで端処理します。
もう1本も同じように作業します。
パンツを表に返して、アイロンで縫い代を後ろパンツ側に倒しておきます。
ポケット口を3回程度返し縫いをして、補強しましょう。
6.裾を縫う
パンツの裾を縫っていきます。
パンツの裾の脇と股下の縫い代を三角に切り落とします。
三つ折りポイント
両脇の縫い代が重なる部分を三角に切り落としておくと、段差ができずにきれいに縫うことができるのでおすすめです。
先ほどつけたアイロンに合わせて裾を三つ折りにし、マチ針で固定します。
生地の端がほつれてこないように、布端を2回折って、3枚重ねた状態にすることを三つ折りと言います。
内側の折り山から2mmのところをぐるりと一周、ミシンで縫います。
パンツを表にして、裏側から縫うと縫いやすいですよ!
もう1本も同じように縫います。
7.股上を縫う
パンツを中表に合わせます。
1本は表向き、もう1本は裏返しにして、裏返しにしたパンツの中に表向きのパンツを入れます。
2枚のパンツの股上をぴったり合わせて、マチ針で固定します。
股上と股下の十字に交差する部分を止めてから上端を合わせます。
次に間も止めていきましょう。
布端から1cmのところをミシンで縫いましょう。
縫い代は2枚一緒にジグザグミシンまたはロックミシンで端処理します。
8.ウエストを縫う
ウエストベルトを縫って、パンツにつけていきましょう。
前ベルトと後ろベルトを内側が表になるように合わせて、マチ針で固定します。
両側にゴム通し口を3cm開けて、両脇を縫い代1cmで縫います。
縫い代をアイロンで割ります。
前ウエストと後ろウエストの中央に印をつけておきます。
パンツとウエストベルトを中表になるように合わせます。
ゴム通し口を開けていないほうをパンツと合わせましょう。
前パンツの中心と前ウエストの中央の印、後ろパンツの中心と後ろウエストの中央の印を合わせてマチ針で固定します。(①)
次にサイドを固定します。(②)
サイドのウエストベルトの縫い目は、前後パンツの縫い目より2cm前パンツ側になります。
布端から1cmのところをミシンでぐるりと一周縫いましょう。
アイロンで縫い代をウエストベルト側に倒します。
ウエストベルトの縫っていない方の端を1cm裏側に折ります。
縫い目に2mm重なるようにウエストベルトをアイロンで折ります。
表側からマチ針で固定しましょう。
表側から縫い目の上をミシンでぐるりと一周縫います。
9. ゴムを通す
ゴムを用意します。
ウエストサイズ-40cm程度が目安です。
裏側のゴム通し口から後ろウエストベルト側にゴムを通します。
ゴムの端が中に入ってしまわないように安全ピンやクリップなどをつけておきましょう。
ゴムを2cm出して、内側をマチ針で固定します。
表側から縫い目の上を何回か返し縫いをしてしっかり縫いましょう。
前にも後ろにもポケットのある本格的なテーパードパンツの完成です!
前はタックをとったウエストベルトタイプなので、ウエストインにしてももたつかずにコーディネートできます。
カーキはカジュアルな雰囲気ですが、ブラックはテロンとしたブラウスなどと合わせると園行事や学校行事など少しフォーマルなコーディネートにもなります。
半袖にも長袖にも合わせられるので、今作って秋までたくさん着てくださいね。
テーパードパンツを作るのに使った生地
今回は、こちらのツイル生地を使用して作っていきます。
生地は、2m用意してくださいね!