縫い代付き型紙を使って簡単に作れる、大人用ギャザースカートの作り方をご紹介します。
裾にカーブがある型紙なので、直線パーツで作るギャザースカートとは違ったシルエットの可愛いギャザースカートが出来上がりますよ♪
準備するもの
- ナイロンウェザー…1.8m(生地幅130cm以上)、幅130cm未満の生地を使う場合は3.5m必要です。
- 12コールゴム…ウエストの90%程度の長さを2本
- 基本のギャザーたっぷりスカートの型紙
- チャコペン
- アイロン定規
- まち針
- ひも通しや安全ピン
- ミシン
- ハサミやロータリーカッター
- 糸
- 目打ち
- アイロン
今回使った生地と型紙
コットンっぽい ナイロン ウェザー 50cm単位 146cm幅 【商用可能】
使用した生地
ネイビー
商品番号 41178 ¥1210税込
ギャザースカートを作るには1.8m必要なので、数量4(2m)購入で1着作れます。ナイロンでシワになりづらいので、椅子に座ったあとの後ろ姿も綺麗なままのスカートが出来るので、おすすめです。
基本のギャザーたっぷりスカートの型紙 【商用利用可】
使用した生地
ネイビー
商品番号 gatherskirt-pattern ¥880税込
裾にカーブがあるので、少しフレア感が出ます。直線で作るギャザースカートとは違ったシルエットが出ます♪
ギャザースカートの作り方
基本のギャザーたっぷりスカートの作り方には5つの工程があります。
- 型紙を用意する
- 生地を裁断して、アイロン処理する
- 脇を縫う
- 裾を縫う
- ウエストベルトを作って、ゴムを通す
①と②の縫うまでの準備をしっかりやっておくと、スムーズにミシンで縫えて綺麗な仕上がりになります!
早く縫いたい!と思ってしまいがちですが、焦らず丁寧にキッチリ準備しましょう♪
1.型紙を用意する
型紙をカットする
スカート本体とベルトのパーツをカットします。黒い太線の外側をハサミやカッターで切り取ります。全部で4パーツです。型紙はこちらから購入することができます。
型紙を貼り合わせる
型紙をカットできたら、貼り合わせをします。スカート本体の、のりしろ①を合わせて貼り合わせます。
セリアで買ったメンディングテープを使っています!スティックのりやマスキングテープでも、もちろんOKです♪
同じように、ベルトの型紙も貼り合わせます。のりしろ②を合わせてください。
型紙に印付けをする
ベルトのゴム通し口のラインを裁断線(太い黒線)まで延長して書きます。延長した線をかけたら、ゴム通し口2か所、山折り線の端3か所の計5か所を蛍光ペン等で印を付けておきます。
型紙に目立つように色付けしておくと、印のつけ忘れを防げてスムーズに裁断できるので、おすすめです。もちろん、慣れている方や型紙を綺麗にしておきたい方はやらなくても大丈夫です♪
スカート本体の「左右スカートの接ぎ」の左側を目打ちでなぞります。今回は幅が広いナイロンウェザーを使うので、生地を裁断する時はココを折って型紙を使います。
まっすぐ綺麗に折れるように、少し跡をつけておきます!芯をしまったシャーペン等でもOKです♪
型紙の準備ができました!スカート本体とベルト、全部で2パーツです。
2.生地を裁断して、アイロン処理する
スカート本体を2枚裁断する
幅130cm以上の生地を使う場合
型紙の接ぎの部分を折って、「わ」で2枚裁断します。
幅130cm未満の生地を使う場合
型紙の接ぎの部分を広げた状態で、4枚裁断します。中表に重ね、接ぎの部分を縫い代1cmで縫い、ジグザグミシンをかけてください。
この記事では、幅130cm以上の生地を使用しています。
スカート本体の横幅に合わせて、生地を中表に二つ折りにします。このとき、生地の耳と折山が平行になるように折ります。
生地を二つ折りできたら、本体スカートの「わ」の部分と生地の折山を合わせて型紙を置き、裁断します。
生地などの表側を内側にして畳んだり、それぞれの生地の表同士を合わせたりすることです。
生地を二つ折りにした折山のことをいいます。
生地の折山と型紙の「わ」のラインを合わせて布を切ることを、“「わ」でとる”といい、左右対象に裁断できます。
スカート本体の裁断ができました。裏表が分かりにくい生地の場合は、裏側にチャコペンやマスキングテープなどで印をつけておきます。
スカート本体は全部で2枚必要なので、同じようにもう1枚裁断をします。
先ほどと同じように、型紙の横幅に合わせて生地を中表に二つ折りして型紙を置き、裁断します。
スカート本体2枚の裁断ができました。
ベルトを裁断する
生地の耳を合わせて縦半分に、ベルトの型紙の縦(長い方)の長さに合うように中表に二つ折りします。型紙の「わ」の部分と生地の折山が合うように型紙を置いて、裁断します。
ベルトが裁断できたら、型紙は動かさず、固定した状態のまま、蛍光ペンで色付けした場所に、ハサミで2mmほどの小さな切り込み(ノッチ)を入れます。全部で5か所です。
この小さな切り込みのことを、ノッチや合印といいます。2つの生地を縫い合わせるときの目印になります!
ノッチを入れるのは、ハサミのほかボタンノミを使うのもおすすめです♪
ベルトの裁断ができました!
アイロン処理をする
裁断と印付けができたら、裾や布端をアイロンを使って折っておきます。
本体スカートの裾を折る
スカート本体の裏が上になるように置き、裾全体を1cm折ります。
カーブがある方が裾側(下側)になります!
1cm折れたら、もう1cm折ります。1cm→1cmの三つ折りになります。もう1枚のスカート本体も、同じように折ってください。
アイロン定規があると便利です♪生地がアイロン定規の繊維にひっかかるので、厚紙などよりも、綺麗に手早くアイロンかけができるのでおすすめです!
アイロン定規のカーブ部分を使うと楽ちんです♪
ベルトをアイロンで折る
ベルトの裏を上にして、横長になるように置き、ノッチ(先ほど入れた小さな切り込み)の通りにアイロンで折ります。片側は1.5cm、もう一方は1cm折ります。
ベルトの上下端が折れたら、その状態のままノッチを目印にして半分に二つ折りにし、アイロンをあてます。
ベルトのアイロン処理ができました!
3.脇を縫う
スカート本体を中表の状態にして、生地端を合わせて固定し、両脇を裾側から縫い代1cmで縫います。最初にアイロンで折っておいた裾は、開いた状態で固定し、縫います。
長い距離を合わせるときは、まず両端を固定して、次に真ん中を合わせて固定していくとピッタリ合わせられます。
今回は、裾→ウエスト(上側)→真ん中の順で固定していってください。
裾から縫い始める状態です。最初にアイロンで折った線は開いた状態で縫います。
裾がカーブになっているので、裾側の脇の方は少しバイアス気味(※)になり、伸びやすくなります。ミシンで縫っている時に、生地が伸びて合わなくなるのを防ぐために、両脇とも裾から縫い始めます。
※バイアス…布目(生地の織り目)が斜めの状態のこと。
縫い代は、2枚いっしょにジグザグミシンかロックミシンをかけます。
縫い代にジグザグミシンまたはロックミシンをかけたら、アイロンで縫い代を片側に倒します。倒した方が、後ろスカートになります。もう一方の脇も、同じ向きに縫い代を倒してください。
スカートの両脇が縫えました!
4.裾を縫う
スカート本体の裏を上にして、最初にアイロンでつけた線の通りに裾を折ります。1cm→1cmの三つ折りの状態になります。まち針で固定します。
折った内側の端から1〜2mmの場所をぐるっと1周ミシンで縫います。後ろスカートの脇から縫い始めると、返し縫いしたところが目立ちづらく、きれいな仕上がりになります。
縫い始めの状態です。
裾が縫えました!
5.ベルトを作って、ゴムを通す
ウエストベルトを作る
ベルトを作ります。中表になるように、ベルトの短辺を合わせて生地端を揃え、固定します。アイロンで折っておいたところは、開いた状態で固定します。
固定できたら、ゴム通し口をあけて、縫い代1cmで縫います。アイロンで折っておいたところは、開いた状態で縫います。
ゴム通し口は、ノッチ(最初に入れておいた小さな切り込み)を目印にしてくださいね!
縫い始めの状態です。ゴム通し口まで来たら、返し縫いをして一度糸を切ります。
ゴム通し口をあけた後の縫い始めの状態です。ここから端まで縫います。
縫い代を割ります。
ウエストベルトが輪っか状になりました!ゴム通し口の部分はあいている状態です。
スカート本体にベルトを付ける
スカート本体とベルトを中表の状態にして、生地端を揃えて固定します。ベルトは、ゴムの通し口がある方が下側になります。アイロンで折った部分は開いた状態で固定します。
まず、スカート本体の左脇を縫った線とベルトの縫い目を合わせて固定します。
スカート本体とベルトを固定できたら、縫い代1cmでぐるっと縫います。
縫い始めの状態です。ぐるっと1周縫います。脇の縫い代が、違う方向に倒れた状態で縫わないように気をつけてください。
ウエストベルトをアイロンで折っておいた線で、山折りにします。
スカート本体の表側から、まち針でベルトとスカート本体を固定します。
スカート本体裏側はこのような状態になっています。ベルトとスカート本体の縫い代を、折り返したウエストベルトで包み込んでいる状態です。
ベルトとスカート本体を固定できたら、表側のベルトの端から1〜2mmをぐるっと1周縫います。
縫い始めの状態です。左脇の後ろ側から縫い始めます。
ベルトの端が縫えました。表側と裏側はこんな風になっています。
縫い代1.5cmでベルトの真ん中を一周縫います。2本のゴムの通り道になります。
縫い始めの状態です。ベルトの真ん中(1.5cm)をぐるっと一周縫います。
ここはゴムの通り道になる部分です。ゴムの幅より狭くなるとゴムが通らなくなってしまうので気を付けてください。
あけておいたゴム通し口から、ゴムを通します。もう一方のゴム端は、中に入り込んでしまわないようにクリップ等で止めておきます。
ゴムの端を1cmほど重ねて、縫い止めます。ミシンで縫いづらい場合は、手縫いでも大丈夫です。
強度を出すために、四角にバッテンで縫ってみました。中に入って見えなくなる場所なので、しっかり止められれば、どんな縫い方でも大丈夫です!
もう1本のゴムも、同じようにゴム通し口から通します。
ゴムの端を1cmほど重ねて、縫い止めます。
出来上がりました!薄地で柔らかく、落ち感のある生地を使ったので、綺麗なギャザーが出ています♪
着てみました!(着画)
身長158cm(普段は9号サイズ着用)で、足首より少し上くらいの丈です。ハリのない、薄地でやわらかい生地を使うと、ウエスト周りがもたつかずにギャザーが綺麗に出ます。
綺麗なギャザーが出るので、気になる腰回りもいい感じに包み込んでカバーしてくれます!落ち感のある生地なので、ボリュームが出すぎず、ギャザースカートでも野暮ったくない、大人っぽいシルエットになります。
今回使用したナイロンウェザーは、軽い生地なので着ていても楽ちんです。生地が軽いと、着ていて動いた時に現れる、ひらひらした生地の質感も豊かなので、くるくる回りたくなります(^^)
ギャザースカートの生地選びについて
型紙と生地の相性について
ハンドメイドスカートの定番、ギャザースカート!簡単に作れて、フワッとして可愛いですよね。でも、意外と生地を選ぶカタチなんです。
今回は、薄くて柔らかく、ハリの弱いナイロンウェザーを使用しました。ギャザーの量が多くても、ウエスト部分のボリュームが出すぎず、フワッとした綺麗なシルエットが出ます。
たとえば、綿ポリダンガリーのような、少し厚みがあってハリのあるしっかりした生地を使用するとギャザーが綺麗に出ず、ウエスト部分がもたついて、下腹が出ているように見えるシルエットになってしまいます。
生地と型紙の組み合わせがハマれば、ハンドメイド大人服はグッと完成度が上がって既製品みたいな仕上がりになります♪ナイロンウェザーは、軽くてシワになりづらく、良い感じのツヤ感があるのでチープなナイロン感もなく、今回のギャザースカートにおすすめです(^^)
コットンっぽい ナイロン ウェザー 50cm単位 146cm幅 【商用可能】
使用した生地
ネイビー
商品番号 41178 ¥1210税込
ナイロンなのにツルツルテカテカしていない、ナチュラルな風合いです。薄くて柔らかいのに、高密度な生地なので透け感は気になりません♪
基本のギャザーたっぷりスカートの型紙 【商用利用可】
使用した生地
ネイビー
商品番号 gatherskirt-pattern ¥880税込
裾にカーブがあるので、少しフレア感が出ます。直線で作るギャザースカートとは違ったシルエットが出ます♪
綿ポリダンガリーのようなしっかりした生地には、タックスカートがおすすめです!こちらの型紙も製作していますので、ぜひ作り比べてみてくださいね♪
透け感がある生地で作る場合は、ペチコートを合わせて着るのがおすすめです♪
ナイロンウェザーについて
今回使用したナイロンウェザーは、ナイロン100%なのに綿生地のような風合いがあり、マットめなツヤ感があります。薄地で軽いのに高密度で透け感がなく、シワに強いのが特徴です。
薄い生地なので、ジグザグミシンは、生地端よりほんの少し内側にかけてあげると良いと思います!
ナイロンというと、シャカシャカしているカジュアルでスポーティーなイメージがありますが、ナイロンウェザーはどちらかというと、綺麗めな印象をおぼえる生地感です。使用したネイビーだとマットなツヤ感がよく出て、今回のギャザースカートはデパートの3〜4階で売っている婦人服のような雰囲気に仕上がりました♪
綿ポリダンガリーと比べると、アイロンはききづらいですが、スチームを当ててあげるとしっかりクセ付けできます♪使用するアイロンによって温度が違いますので、問題がないかはぎれでテストしてからお試しくださいね。
薄地で繊細な表情が出る割に、扱いやすい生地です♪濃い色は特に、高級感が出るような気がします!いつもと違った雰囲気の服を作ってみたい方にもおすすめの生地です。
個人的には、ローン生地と同じくらいの扱いやすさなのに、扱いの難しいジョーゼットやデシンのようなドレープ性があると感じています!(生地の厚さは、ジョーゼットやデシンよりは少し厚めの、ブロードくらいの厚さです。)
せっかちな私はいつも、「急がば回れ」と自分に言い聞かせながら、はやる気持ちを抑えて縫うまでの準備をやっています(^^:)