
袖付けなしで簡単に作れる、Vネックの大人用半袖ブラウス(布帛Tシャツ)の作り方をご紹介します。
布帛で作るTシャツは、カットソーよりも身体の線を拾いすぎず、綺麗めに仕上がるので大人のTシャツにぴったりです♪
シンプルな作り方で、縫うのが難しいところがないので、初めて大人服を作る方やミシン初心者さんにおすすめです。



もくじ
参考にした動画
こちらの* Baby&Kids * Handmadeさんの動画を参考に、半袖ブラウス(布帛Tシャツ)を作成しました!裾の縫い代はアレンジしています。
準備するもの

- 綿ポリ生地…生地幅110cmの場合は150cm(今回は綿ポリバニランを使用)
- 接着芯(薄地用)…織物(布)タイプがおすすめです
- 型紙(自分で製図する場合はハトロン紙や模造紙などの大きな紙)
- チャコペン(フリクションでもOK)
- まち針やソーイングクリップ
- ミシン
- ハサミやロータリーカッター
- 糸
- 目打ち
- アイロン
今回使った生地

サラッとした綿ポリバニラン 110cm幅 50cm単位
使用した生地
フォグブルー
ベージュ
商品番号 6500 ¥550税込
150cm(数量3)で1着作れます。さらっとした肌触りで夏服にオススメです。織柄が綺麗で、上品な仕上がりになります。
ネット無しで洗濯しても、干してるとシワが自然に伸びてノーアイロンで着られます(^^)
縫い代付き型紙もあります!

袖付け不要の大人用半袖Vネックブラウスの型紙 【商用利用可】
商品番号 v-blouse-pattern ¥880税込
布帛で作るTシャツは、着心地が軽く、体の線を拾いすぎません。カットソーより綺麗めに仕上がるので、大人のTシャツとしておすすめです♪
すぐに印刷できるダウンロード型紙もあります!
綿ポリの大人用半袖ブラウスを作ってみよう
綿ポリで作る大人用半袖ブラウス(布帛Tシャツ)の作り方には6つの工程があります。
- 型紙を用意する
- 生地を裁断し、接着芯を貼る
- 肩を縫い合わせる
- 衿ぐりに見返しをつける
- 脇を縫う
- 袖と裾を縫う
初心者さんが不安に感じやすい、衿ぐりに見返しを付ける部分は写真を添えてポイントをまとめていますので、ぜひ一度ご覧になって作ってみてくださいね!
1.型紙を用意する
前身頃と後ろ身頃の型紙を作る

裾の縫い代部分の線を修正しました(2021.7.24)。記事内の写真と裾の形が違いますが、上図の黒色の線通りに型紙を作り、生地を裁断して縫ってください。裾をナナメにカットした方が綺麗に仕上がりますm(__)m縫製工程に変更はありません!
上の図を参考に、紙に線を引いて型紙を作ります。まず、外側の大きな四角形(青線の四角形)を書いて、わかる場所から点を取って線をつなげていきましょう。
洋服の身体の胴を覆う部分のことです。身頃のうち、前側を前身頃、後ろ側を後ろ身頃といいます。

製図は難しそうに見えますが、やってみるとクロスワードパズルみたいでおもしろいですよ!自分で線を引いたものが着られるカタチになると、すごく感動します。意外と簡単なので、チャレンジしてみてください♪

線が引けたら、ハサミで切り取ります。パーツの名前や、「わ」でとる印(◎)を書いておきましょう。
生地を二つ折りにした折山のことをいいます。
生地の折山と型紙の「わ」のラインを合わせて布を切ることを、“「わ」でとる”といい、左右対象に裁断できます。

型紙作りに使う紙は、手芸用ハトロン紙のほかダイソーやセリアで売っている模造紙を使うのも手頃でおすすめです!
衿見返しの型紙を作る

前身頃を紙の上に重ね、肩と衿ぐりの線を書き写します。
身頃の衿ぐりの生地端を包むためのパーツです。衿ぐりを補強する役割もあります。
前身頃と後ろ身頃で衿ぐりの形が違うので、それぞれの形に合わせて作ります。

書き写した衿ぐりの線から3.5cmの所に点を取り、それを繋げて線を引きます。

線が引けたら、真ん中の垂直のラインで紙を山折りにして、線の上をカットします。

衿見返しの型紙は、「わ」でとると布を裁断するときに大変なので、「わ」でとらずに済むように型紙を作っておきます。

前衿見返しの型紙ができました。

後ろ身頃を使って同じ作業を行い、後ろ衿見返しの型紙を作ります。

前衿返しと同じように、書き写した衿ぐりの線から3.5cmの所に点を取り、それを繋げて線を引きます。線が引けたら、真ん中のラインで紙を山折りにして、線の上をカットします。

型紙が出来ました!前身頃、後ろ身頃、前衿見返し、後ろ衿見返しの全部で4パーツです。
2.生地を裁断し、接着芯を貼る
生地を裁断する

型紙の横幅に合わせて、生地を中表に二つ折りにします。このとき、生地の耳と折山が平行になるように折ります。
生地を二つ折り出来たら、型紙の「わ」のラインと生地の折山が合うように型紙を置き、裁断します。
生地などの表側を内側にして畳んだり、それぞれの生地の表同士を合わせたりすることです。

裁断には、ロータリーカッターを使うのがおすすめです!下にカッターマットを敷く必要がありますが、簡単で綺麗に裁断できます。

前身頃が裁断できました。

後ろ身頃も同じように裁断します。

前衿見返しと後ろ衿見返しは、そのまま生地の上に置いて裁断します。

接着芯も同じように裁断します。
衿見返しに接着芯を貼る

前後衿見返し(接着芯)の両端と内側を1cmカットします。

生地の裏と接着芯のノリがついている面(ザラザラしている面)を向かい合わせにして重ねます。

あて布をして、アイロンで接着します。温度は中温程度にします。アイロンは滑らせず、ぎゅっと押さえるように当てます。10〜20秒くらい当ててから、アイロンを少し移動させて再び押さえるように当てて…と繰り返して貼ります。
アイロンの温度が高すぎると、接着芯が縮んで生地と大きさが合わなくなったり、溶けてしまったりします。
一方、温度が低すぎるとしっかり接着できません。様子を見ながら調整しましょう。

前後衿見返しに、接着芯が貼れました。
衿見返しを縫い合わせる

前後衿見返しを中表に重ね、端を合わせて固定し、縫い代1cmで両端を縫い合わせます。
生地などの表側を内側にして畳んだり、それぞれの生地の表同士を合わせたりすることです。



縫い代をアイロンを当てて割ります。

はみ出た縫い代の部分は、ハサミでカットします。

衿見返しの外側に一周、ジグザグミシンかロックミシンをかけます。縫い代は開いた状態のままかけます。

衿見返しができました。
3.肩を縫い合わせる

前身頃と後ろ身頃を中表に重ねて、左右の肩を合わせ、まち針やクリップで固定します。
生地などの表側を内側にして畳んだり、それぞれの生地の表同士を合わせたりすることです。

縫い代1cmで左右の肩をそれぞれ縫い合わせます。



縫い代は、2枚一緒にジグザグミシンかロックミシンをかけます。

ジグザグミシンまたはロックミシンがかけられたら、アイロンを当てて、縫い代を後ろ身頃側に倒します。
4.衿ぐりに見返しをつける

身頃と見返しを中表に重ねます。まず、身頃の肩を縫った線と衿見返しを縫った線同士を合わせて、内側の生地端を固定します。


左右を合わせられたら、身頃と見返しの内側の生地端を揃えて、衿ぐり全体を固定します。

身頃と見返しを合わせられたら、内側を縫い代1cmで縫います。

縫い始めの状態です。直線部分の後ろ身頃側から縫い始めると縫いやすいです。

カーブの部分は、生地端を揃えて目打ちで押さえながら、ゆっくり縫いましょう。

前後衿見返しを縫い合わせた線を目印に、縫う向きを変えましょう。

Vネックの部分は、Vの字の先1cmで縫う向きを変えます。

身頃と見返しを縫えたら、ハサミで切り込みを入れます。Vネックの中心に1つ、他は1.5〜2cmくらいの間隔でぐるりと一周切り込みを入れます。
ミシンで縫ったラインまで切り込みを入れると、そこからほどけてしまうので気を付けてください。


Vネックの中心の切り込みは、縫った線から1mmくらいのギリギリに入れると、Vネックの先が綺麗に仕上がります!

アイロンで見返しをおさえます。


ここでしっかりアイロンをかけておくと、この後の作業が楽チンになって仕上がりも綺麗になります♪

身頃の裏側を上にして置き、見返しをそのまま折り返して身頃に固定します。このとき、身頃の表側の生地が1mmほど見えるように固定します。


表側の生地が1mmほど見えるように折り返すことを、1mm控えるといいます。
控えておくと、表側から見返しが見えることがないので、綺麗な仕上がりになります!

固定できたら、見返しの外側の端から5mmのところを一周縫います。


身頃に衿見返しがつきました!
5.脇を縫う

身頃の裏を上にして置き、袖をアイロンで1cm折った後、もう一度1cm折ります。1cmの三つ折りになります。反対側の袖も同じように折ります。

前身頃と後ろ身頃を中表に重ね、脇を揃えて固定します。先ほどアイロンで折った袖は、開いた状態で固定してください。固定出来たら、縫い代1cmで縫います。反対側も同じように縫います。

袖から縫い始める状態です。アイロンで折っていたところは開いた状態で縫います。

縫えたら、縫い代を2枚一緒にジグザグミシンかロックミシンをかけます。
6.袖と裾を縫う
袖を縫う

脇の縫い代を後ろ身頃側に倒し、袖をアイロンでつけていた線の通りに折って固定します。反対側の袖も同じようにします。

固定できたら、内側の端から1〜2mmをミシンで縫います。このとき、一度身頃を表に返し、表側から縫う場所を覗き込むようなカタチにすると、余計な部分を縫い込みにくくなり、縫いやすいです。

裾を縫う

身頃の裏側を上にして、裾全体をぐるっと一周三つ折りにします。まず、端から1cmアイロンで折ります。脇の縫い代は後ろ身頃側に倒します。


1cm折れたら、次は2.5cm折ります。

まち針で固定し、折った内側の端から1〜2mmをミシンで縫います。


裾が縫えたら、完成です!
身幅が広めでゆったり着られて楽な着心地ですが、Vネックのおかげで着太りせずスッキリ見えるブラウスです。
ブラウスに使う生地と色選びの注意点について
生地について

このブラウスは、ゆったりめなサイズ感なので、ハリが弱めで落ち感のある生地で作るのがおすすめです。ハリが強い生地だと、裾に向かって広がるボリュームが出過ぎてしまい、着膨れしてるように見えてしまうかなと思います。

今回使用した綿ポリバニランは、生地のハリと落ち感もちょうど良く、シンプルな形のブラウスなので、織りが特徴的なバニランの質感も映えているように感じます。
また、生地に絶妙な凹凸があるので縫いズレが生じにくく、生地端を合わせて固定するのもやりやすいです。生地がウネウネと動くこともないので、裁断も綺麗にできます。
裁断と縫製がラクで、扱いにストレスを感じない生地で仕立てる洋服は、自ずと仕上がりも良くなります♪綺麗に仕上がった洋服は、たくさん着て毎回洗濯機に入れてガッツリ洗濯しても、型崩れしづらく綺麗なまま長く着られます。
洋服作りの生地を選ぶときには、色や柄のほか、生地の扱いやすさにも注目してみてくださいね!
色選びについて

綿ポリバニランのベージュで色違いを作ってみました。

上の写真では目立つように撮影していますが、見返しの形が透けてしまっています。普通に着る分には気にならないくらいの感じですが、見返しの透けが気になる方は、濃い色を選んでくださいね!
サイズ感について(着てみました)

身幅が大きいので、着たらどうなるかなと思いましたが着てみるとスッキリしています。シンプルでゆったりした形なので、質感の良い生地で作るといい感じに仕上がりそうです。

後ろはこんな感じです。気になる腰回りをカバーしてくれる安心な丈です♪カットソーのTシャツのようにラクに着られて、少し綺麗めな雰囲気なので普段使いしやすそうです。

ハンドメイドのフレアスカートと合わせて着てみました。ウエストインしても可愛いです♪程よい柔らかさと厚さの生地なので、インしてももたつかずに快適な着心地です。
綿ポリバニラン、肌触りがサラっとしていて着用感が軽く、汗をかいてもベタつかないので着心地が良いです!ザラッとして硬そうな見た目ですが、見た目に反して生地は柔らかく、肌あたりがソフトなのでゴワつきません。
程よく身体に沿う柔らかさなので、シルエットも綺麗に出ます。ちなみに、生地の色は、商品ページのものが一番実物に近いのでそちらを参考にしてくださいね。
無地ですが織り柄で生地に表情があるので、シンプルなブラウスも上質な一着にみえます。これからの季節に向けて、暑い時期に快適なとっておきの一着を作ってみませんか♪

最初は少しシャリ感がありましたが、洗濯を繰り返すと段々生地が柔らかくなってきて、更に肌触りがソフトになってきました!
10回以上洗濯機で洗ってますが、ネットに入れなくても、干してるうちにシワが伸びてノーアイロンで着てます(^^)クローゼットにあると、つい手に取っちゃう一着です♪ (2021/8/6追記)

サラッとした綿ポリバニラン 110cm幅 50cm単位
使用した生地
フォグブルー
ベージュ
商品番号 6500 ¥550税込
150cm(数量3)で1着作れます。水通しと地直し不要です!シワに強いので、ノーアイロンで着られる服ができます♪

袖付け不要の大人用半袖Vネックブラウスの型紙 【商用利用可】
商品番号 v-blouse-pattern ¥880税込
布帛で作るTシャツは、カットソーより軽い着心地で体の線を拾いすぎないので、大人のTシャツにおすすめです♪
他にもいろいろ!大人服の作り方
縫いナビでは、他にも色々大人服の作り方をご紹介しています。ブラウスに合わせてスカートなど、作ってみませんか♪
綿ポリダンガリーに合う、ウエスト回りがすっきりしたタックスカートです。綺麗めなシルエットです。
ギャザーがたっぷりのスカートです。裾の形がカーブしていて、少しフレアが出るのでふわっとした可愛いシルエットになります。
大人服を作るときの接着芯は、不織布タイプではなく、生地馴染みが良くて仕上がりが綺麗な織物(布)タイプがおすすめです!