今回は洋裁本「ハンドメイドベビー服enanaの90~130センチサイズの子供服」からフリルショートパンツの作り方をご紹介します。涼しくなってきた時季にぴったりな秋冬生地で作ってみました。少し凝ったデザインが可愛いショートパンツです。動きやすいのにかわいく履けるので、ぜひお子様に作ってみてはいかがでしょうか?
もくじ
今回使用した洋裁本
こちらの洋裁本「ハンドメイドベビー服enanaの90~130センチサイズのこども服」から、フリルショートパンツを作りました。上のリンクから購入できますよ!
準備するもの
- 生地 生地幅×1m
- ゴム(2㎝幅) お子様のウエスト×0.8+2
(寸法を測るのが面倒な方は下記表を参考にしてください) - ハトロン紙(透ける紙)
- 厚紙
- チャコペン(フリクションでもOK)
- まち針(クリップでもOK)
- 目打ち
- リッパー
- アイロン
- ミシン・糸
- ハサミ
サイズ(㎝) | 90 | 100 | 110 | 120 | 130 |
ゴム(㎝) | 43 | 45 | 47 | 50 | 53 |
生地幅×1mあればどのサイズでも作れますよ!
フリルショートパンツを作るのに使った生地
コットン 21ウェール シャツコーデュロイ 50cm単位 【商用可能】
ミルクティー 1m
商品番号 8200 ¥968税込
コーデュロイにしては薄手で優しい手触りなので、パンツやワンピースなどお子様のお洋服にピッタリです!
ちょっと太めのしっかり8ウェールコーデュロイ コットン 50cm単位 【商用可能】 144cm幅
シェルピンク 1m
商品番号 8220 ¥1,210税込
しっかりした生地です。ギャザーがたっぷりのものには適してないですが、パンツやアウターにピッタリです。
コットン ふんわり やさしい 親子コーデュロイ 50cm単位 【商用可能】
ブロンド 1m
商品番号 8210 ¥1,573税込
ストレッチが効いていて、パンツにピッタリの生地です。手触りも気持ちよく暖かい生地ですよ!
コットン チェック(ピーチ×ブラウン×ミントグリーン)0.29mm厚 108cm幅 【商用可能】
商品番号 4000-moka ¥495税込
薄手の生地ですが、韓国服っぽいカラーがとっても可愛いです♪
早速フリルショートパンツを作ってみよう
フリルショートパンツ を作るには大きく分けて8つの工程があります。
- 型紙を用意する
- 生地を裁断する
- ポケットを作る
- 脇と股下を縫う
- 裾を縫う
- フリルを作る
- 股上を縫う
- ベルトをつける
ポイントはしっかりとアイロンをかけることとパーツを間違えないことです。
この8つの工程についてゆっくりみていきましょう。
ショートパンツにしては工程が多いので大変ですが、出来上がりがとっても可愛いので作る価値ありです!
1.型紙を用意しよう
洋裁本に付属の型紙の上にハトロン紙(透ける紙ならOK)をのせ、重りで固定して線を写します。最初に作りたいサイズの角に印をつけておくと間違えずに写せますよ。「布目線」や「ポケットの付け位置」など型紙に描かれている印も全部写しましょう。
パーツ名やサイズも書いておくといいですよ!
型紙に縫い代(ぬいしろ)をつける
本に記載されている数字通り(1㎝又は0.7㎝)に、型紙に縫い代をつけます。縫い代付けに平行線が入ったカーブ定規があると楽に縫い代を付けることが出来ます。
カーブ定規がない場合は縫い代1㎝の点を適当な間隔でつけ、線でつなげて縫い代を描きましょう。
縫い代をすべて描いたら、ハサミで切り取って型紙の完成です。
2.生地を裁断しよう
型紙に沿って生地を裁断します。型紙に記載されている矢印(布目線)と生地の耳を平行にして、型紙を置きます。まち針で留めるか、重りをのせてずれないように裁断します。
※コーデュロイ生地は裁断する時に注意が必要なので、下記で詳しく説明します。
パーツが多いので、間違いを防ぐためにマスキングテープ・付箋などにパーツ名を書いて生地裏に貼っておくと良いですよ!
コーデュロイ生地の布目線
コーデュロイ生地には毛並みがあるので、生地を裁断する時に注意が必要です。
布の表面を上から下に撫でてみて、さらっと滑らかな方向が「毛並み方向」。
逆に、ざらっとして色が濃くなる方向が「逆毛」です。毛並み方向で裁断すると、出来上がりの作品の色が白っぽく見えてしまいます。
一般的には逆毛にして裁断します。お好みで生地の向きを決めていいですが、すべてのパーツを一方向で裁断するようにしましょう。
コーデュロイ生地は裁断時や縫う時に細かい糸くずがいっぱい出てくるので、コロコロ必須です!
コーデュロイ生地の豆知識
コーデュロイ生地の特徴は、表面の凸凹です。これを「畝(うね)」と言います。コーデュロイ生地名にある「ウェール」とは、畝の太さの単位です。21ウェールが細畝(ほそうね)、8ウェールが太畝(ふとうね)です。親子コーデュロイは細畝と太畝が親子のように並んでいるところから名づけられています。
太畝を選ぶとカジュアルな印象に、細畝を選ぶと上品な印象になりますよ!
生地に印をつける
フリル布の脇に5㎜程度の切り込みを入れます。ポケット付け位置を右後ろパンツA(表側から見て左に股下がある方)1枚につけます。目打ちで穴をあけて印をつけましょう。
縫う前の準備が完了しました!後はミシンで縫っていきましょう。
3. ポケットを作ろう
8ウェール・親子コーデュロイなど厚手の生地で作る場合は14号のミシン針を使用しましょう。
ポケットのまわりにジグザグミシンをします。ミシンの機能に裁ち目かがりがある場合は、裁ち目かがりで布端を処理したほうがきれいでおすすめです。
ポケット口を三つ折りします。アイロン定規を使うと簡単に折り目をつけられます。まずは1.5㎝の線にあわせてアイロンで折り目をつけます。
さらに1.5㎝の線にあわせて折り目をつけます。自作のアイロン定規を作るのもおすすめです。
厚紙に0.5㎝間隔で線を引きます。(5㎝ぐらいまであると良いと思います)
穴あけパンチでアイロンの熱を逃がす穴をあけて出来上がりです。
本では1.3㎝、1.7㎝の三つ折りですが、今回は分かりやすくするために変更しています。
ポケット口を縫います。ミシンの縫い始めと終わりは必ず返しぬいをしましょう。
厚紙でポケットの型紙を作ります。ポケットの出来上がり線を厚紙に写して切ります。
ポケットの型紙を生地裏に上端を合わせて置き、アイロンで型紙に沿って折り目をつけます。
右後ろパンツAにポケットをつける
先ほど目打ちで印をつけておいた、右後ろパンツAのポケット付け位置にポケットを合わせて、縫い付けます。
ポケット口が三角になるように縫いましょう。
ポケット横にタグを挟むのもポイントになって可愛いのでおすすめです。
4. 脇と股下を縫おう
前パンツAと後ろパンツAを中表(生地の表と表が内側)に合わせます。
パンツの脇と股下を縫い代1㎝で縫います。
布端から1㎝のところを縫うことです。ミシンのガイド線1㎝に合わせて縫いましょう。
ミシンのガイド線がない場合は、針から1㎝のところにマスキングテープを貼っておくと便利です。
前パンツBと後ろパンツBも中表に合わせて縫い代1㎝で縫います。
すべての縫い代は2枚一緒にジグザグミシンをし、後ろパンツ側に倒しましょう。
5. 裾を縫おう
前・後ろパンツBの裾を1.5㎝、1.5㎝に三つ折りします。縫い代は後ろパンツ側に倒しておきます。
どちらが後ろパンツか分からなくなった場合、前パンツの方が横幅が短いので長い方が後ろパンツと覚えておくと良いですよ!(パンツA・Bパーツどちらも同様に後ろパンツの方が長いです)
裾の折ったところをぐるりと一周縫います。もう1枚も同じ様に縫いましょう。
8ウェールコーデュロイなど厚手の生地の場合は、折る時に厚みが出て正確な幅で折れないので、出来上がり線(この場合3㎝)で折って、一度開いて折り線に合わせて三つ折りすると良いです。
6. フリルを作ろう
フリル布を中表に合わせて端を縫い代1㎝で縫います。
縫い代にジグザグミシンをし、後ろ側に倒します。
こちらも後ろ側が分らなくなった場合、股下側から脇の切り込み位置が長い方が後ろ側と覚えておきましょう!
フリル布の裾側を0.5㎝、0.5㎝の三つ折りにします。
(厚手の生地は1㎝で折ってから、一度開いて折り線に合わせて三つ折りをする)
三つ折りしたところをぐるりと一周縫います。細いので気を付けて縫いましょう。
ギャザーをよせる
ミシンの設定を粗目に変更し、上糸調子を弱くします。
※粗目にする方法はお使いのミシンによって異なります
上糸・下糸を5㎝くらい引き出しておきます。
フリル布の上端から0.5㎝・1㎝のところに粗ミシンを2本かけます。脇から股下側を前・後ろ2回に分けて粗ミシンをします。両側の糸端を長めにとっておき、返しぬいをしないでください。
本では1本の粗ミシンですが、2本かけた方がバランスよくギャザーを寄せられると思います。
前・後ろパンツBにフリル布を表向きで合わせます。脇と股下をクリップ(又はまち針)で留めます。
フリル布の縫い目がある方が股下、切り込みを入れた方が脇です。
フリル布とパンツBの縫い代が倒れている方向が一緒なのを確認して合わせましょう。
フリル布をおさえながら上糸2本のみを一緒に引っ張り、ギャザーをよせます。
パンツBの長さにフリル布のギャザーの長さを合わせ、糸端を結んでギャザーが広がらないように固定します。
ギャザーを均等に整え、まち針で留めます。ゆるめのギャザーなので、股下・脇付近はギャザー少なめにするとバランスよくギャザーを寄せられると思います。
フリル布を前・後ろパンツBに縫い代0.5㎝で仮縫いします。
1㎝のところにかけた粗ミシンの糸を抜きましょう。もう一方のパンツBも同様にフリル布を付けましょう。
薄手の生地なら、糸端の結び目を切り、上糸を1本引くと一気に粗ミシンの糸を引き抜くことが出来ますよ!
パンツAとBをつなげる
パンツAの中にパンツBを上写真の向きで入れて、中表に合わせます。
パンツAはポケットが付いている方が右パンツと分かりやすいですが、パンツBは右左が分かりにくいと思います。その時は中表にした時に、縫い代が同じ方向に倒れているものを合わせると左右間違えずにABをつなげられると思います。
股下と、脇をピッタリと合わせクリップ(又はまち針)で留めます。縫い代はどちらも後ろ側(同じ方向)に倒れている状態です。
縫い代0.7㎝でぐるりと一周縫います。
厚手の生地の場合、股下など生地が重なって厚みがある部分は、はずみ車を回しながらゆっくり縫っていきましょう。
私は11号の針で縫っていて、厚みがある部分を無理に縫おうとしたらミシン針が折れました。汗 ゆっくり縫う他に、生地の厚みに対応した太さの針(この場合14号)を使うのも大事ですね!
縫い代にジグザグミシンをかけます。
パンツBを引き出し、縫い代をパンツA側に倒します。
パンツA側にぐるりと一周押さえミシンをします。(パンツBの縫い代をおさえるための押さえミシンです。)
布を左右に引きながら縫うと、縫い代がパンツA側に自然と倒れるので縫いやすいと思います。
左右パンツ同様につなげましょう。
7. 股上を縫おう
一方のパンツを表に返し中に入れ、中表に合わせます。
股下の縫い目をピッタリと合わせ、股上を縫い代1㎝で縫い、ジグザグミシンをします。
縫い代を右側に倒し、押さえミシンをします。
前パンツ側から後ろパンツまで続けて縫いましょう。
パンツの形が出来てきましたね!後もう一息です!
8. ベルトをつけよう
ベルトを上下1㎝アイロンで折ります。
さらに半分に折ります。
一度開き、ベルトを中表に折り後ろ中心をゴム通し口をあけて縫い代1㎝で縫います。この時、前中心に切り込みを入れておきましょう。
縫い代を割り開き、ベルトの表側からゴム通し口の周りを縫います。
パンツにベルトを中表でつけます。ゴム通し口を下側にし、前・後ろ中心を合わせます。
縫い代1㎝で縫います。
縫い目が隠れるようにベルトを折り込みます。アイロンでつけた折り線に沿って折り込みましょう。
表側からぐるりと一周ベルトを縫います。
ゴムを通す
ベルトにゴムを通します。ゴムのねじれを防ぐために表の両端に印をつけておきましょう。
印を合わせてゴムがねじれてないことを確認してから、1㎝重ねて縫い留めます。取れないようにしっかり縫いましょう。
ゴムを中に引き込んだら完成です。フリルのデザインがとっても可愛いショートパンツです。
アレンジ方法
通常の型紙だと股上が少し浅めなので、股上の長さを+2㎝しました。
縫い代付き型紙の上端から2㎝長さを伸ばして作ります。
ギャザーの分量を増やす
ゆるめのギャザーなので、均等に寄せるのが難しいと感じるかもしれません。その時はフリル布の長さを伸ばしてギャザーの分量を増やしましょう。
フリル布の長さを前・後ろ5㎝ずつ長くしました。お好みで長さを変更して良いですが、前・後ろ同じ長さずつ伸ばすようにしましょう。※厚手の生地で作る場合は、ギャザーの分量を増やすとギャザー寄せしにくいので注意です。
チェック生地の柄合わせ方法
チェック生地で作る場合、裁断時に柄合わせをする必要があります。
生地を中表に折りたたむ時、柄をピッタリ合わせて折ります。パンツAの脇の下ラインを揃えて生地を裁断しましょう。
パンツBはパンツAとの縦のラインと、裾のラインを揃えて裁断します。
ポケットも柄を合わせると良いと思います。ポケット生地の上に右後ろパンツを柄を合わせてのせ、ポケット付け位置に型紙を置きます。(型紙の出来上がり線をポケット付け位置に合わせる)
型紙がズレないように後ろパンツだけをずらし、ポケット生地に型紙をまち針で留めてから、裁断します。
ポケットを無地の生地にすれば柄合わせする必要がないので楽ですよ!
チェック柄生地を縫う時の注意点
ポケット付け位置から少しずれていても、柄を優先して合わせ、ポケットを付けましょう。
脇を縫い合わせる時にチェック柄を揃えるようにして、縫いましょう。
脇部分のチェックの横のラインがピッタリ合いました。股下は柄が合っていませんが、見えない部分なので良いと思います。
いろんな秋冬生地で作ってみた
コットンチェックは薄手の生地なので、冬には寒そうですが、秋にピッタリなカラーの生地です。
8ウェールコーデュロイは秋冬にぴったりで気持ちのいい手触りです。
似ている色味で作りましたが、 畝の太さ が違うと雰囲気が変わりますよね。親子コーデュロイはとっても暖かそうで冬にぴったりです。
着用イメージ
小さめサイズに感じるので、いつもよりワンサイズ大きく作りました。下にタイツを履けば冬でも着れるので、長く使えますよ!
お腹が隠れるくらいの股上の深さです。
お尻のポケットのタグがワンポイントになっていて、可愛いですね♪
生地を綿ポリダンガリーやデニムにすると、春夏にピッタリなフリルショートパンツになりますよ!生地を変えれば雰囲気もガラッと変わるので、お好みの生地で作ってみて下さい!
今回使った生地
コットン 21ウェール シャツコーデュロイ 50cm単位 【商用可能】
ミルクティー 1m
商品番号 8200 ¥968税込
ちょっと太めのしっかり8ウェールコーデュロイ コットン 50cm単位 【商用可能】 144cm幅
シェルピンク 1m
商品番号 8220 ¥1,210税込
コットン ふんわり やさしい 親子コーデュロイ 50cm単位 【商用可能】
ブロンド 1m
商品番号 8210 ¥1,573税込
コットン チェック(ピーチ×ブラウン×ミントグリーン)0.29mm厚 108cm幅 【商用可能】
商品番号 4000-moka ¥495税込
フリルショートパンツが作りたいが為にこの本を購入したと言っても過言ではないです!他のお洋服もシンプルで使いやすいけど、少し凝ったデザインが可愛くて、思わず作ってみたくなりますよ!