今回は「ハンドメイドベビー服enennaの90~130センチサイズのこども服」より、ボートネックタイプの簡単シンプルなニットのロングTシャツを作ってみました。
伸びる生地、ニットでつくる服は、実は伸びない生地、布帛(ふはく)でつくる服より工程がシンプルで簡単にできるものが多いんです!失敗しないコツなどを織り交ぜながら紹介します。
家庭用ミシンだけでつくれるenannaさんのレシピで、ニットに挑戦したことのない方もぜひ作ってみてください。


子供が自分で脱ぎ着しやすいので、お着替えの練習時期にも最適です。
もくじ
準備するもの

- 型紙(ハンドメイドベビー服enannaの90~130センチサイズのこども服/ボーダーTシャツ)
- 表地(ニット地)170cm幅×50~60cm
- 別布(ニット地)縦20cm×横100cm(表布と同じでもOK)
- ニット用接着芯 縦20cm×横50cm
- ニット用ミシン針
- ニット用ミシン糸(レジロン)
- まち針orクリップ
- ハサミ(布用、糸用)
- アイロン
- 霧吹き
- 定規
- えんぴつ
- ハトロン紙(型紙を写す用とアイロンの当て布用)
ニット地を家庭用ミシンで縫うためには、ニット用のミシン針、ミシン糸、接着芯などが必要で、少しハードルが高いかもしれません。でも、ニットソーイングは時間もかからず何枚も縫えて、とにかく着回し力が抜群なので、針と糸も大活躍間違いナシ!無駄にはなりません。







仮止めクリップ ノーマル 10個セット
商品番号 karidome-clip ¥638税込
シンプルカットソーに使用したニット生地
ニットソーイングで失敗しないコツは、何といっても生地選びです!
断面が丸まらないこと、厚みが薄すぎないこと、伸びる生地といっても伸びすぎないこと。
家庭用ミシンで縫えるニット地はマルイシが厳選していますので、よかったら商品ページも見てみてくださいね。

コットン 白も透けないミラノリブニット 50cm単位 145cm幅【商用可能】
商品番号 7550 ¥1617税込
使用カラー(ラズベリー)

空気を含んだやわらかい手触りは本当にうっとり!肌に触れるものにぜひ使いたい生地です。ミラノリブよりは伸びますが、ほどよい厚みと、切った端が丸まらないので初心者さんも縫いやすいです。
作製の流れ
シンプルカットソーを作るには大きく分けて6つの工程があります。
ここでのポイントは、大体の流れを把握することです。
- 型紙を用意する
- 下準備(裁断、印つけ、アイロンがけ)
- 衿ぐりに見返しをつけ、肩をつなげる
- 袖をつける
- 袖下と脇を縫う
- 裾を始末する

各パーツの名称

1.型紙を用意する
型紙はハンドメイドベビー服enannaの90~130センチサイズのこども服のボーダーTシャツです。
※今回は90cmを作ります。
本に付属している型紙の上にハトロン紙を載せ、書き写していきます。
紙は何でもいいんですが、ハトロン紙はコピー用紙より透けて、トレーシングペーパーより丈夫なので、型紙を写すのにとても重宝します。

型紙は前身頃、後ろ身頃、袖、前見返し、後ろ見返しの全部で5枚です。
書き足したぬいしろ線をハサミでカットします。
2.下準備
布を切る
下の写真を参考に生地をたたんで、型紙を置きます。


生地を型紙に合わせて裁断します。型紙にある矢印と生地の耳を平行にして型紙を置きます。
前身頃と袖の「わ」と書いてある部分は生地を山折りにして、折り目に沿わせます。「わ」の部分は切りません。
袖は左右対称に2枚必要なので、折りたたんで生地が2枚重なったところに型紙を置き、一度に2枚のパーツを切り取れるようにします。


ついつい慣れた反時計回りにハサミを入れがちですが、時計回りに切る方が、型紙が浮かず綺麗に切れますよ!
まち針で止めるか重りをのせて、ずれないように裁断します。
できるだけ布を動かさず、布を中心に体の方向を変えながら切りましょう。
ちなみに私の愛用の裁ちハサミはこちらです


ロータリーカッターならスイスイ切れますよ。





意地になって買っていなかった重りも、最近やっと買いました。
専用のものはやっぱり作業を楽にしてくれますね。
印をつける

型紙の印を生地に写します。
印のあるところに数ミリの型紙ごと切り込み(ノッチ)を入れます。
見返しに接着芯を貼る

「わ」の部分は切らないように注意して接着芯を型紙の沿って切り取ったら、ニット用接着芯のザラザラした面(のりがついている面)と、見返しの裏を貼り合わせます。

アイロンの温度や接着時間は、接着芯の商品パッケージを参考に調節してください。

アイロンは滑らせないでください。スタンプのように押して、移動するときはアイロンを浮かせて、押すのを繰り返します。
これで下準備が終わりました!
3.衿ぐりに見返しをつけ、肩をつなげる
いよいよミシンの出番です。

見返しの下側にジグザグミシンをかける。

普通のジグザグでもいいですが、裁ちがかりも便利です!!
見返しをつける

身頃と見返しを中表(下の画像参照)で合わせて、ぬいしろ1cmで縫います。
縫い初めと縫い終わりは返し縫いをします。
布端から1cmの幅で縫うことです。ミシンのガイド線に布端を合わせましょう。
針は見ません。ガイドと布端を見て縫い進めると楽にまっすぐ縫えます。

カーブを縫うのは難しいですが、生地が変形したり伸びたりしないように、両手でなるべくパーツの形を保持したまま生地を奥に送ります。

見返しが縫えたら、裏返します。
アイロンをかけて、見返しを縫って押さえます。

肩をつなげる

前身頃、後ろ身頃ともに見返しをつけたら、肩をつなげます。
あらかじめ肩合印に切り込み(ノッチ)を入れてあるので、印に合わせて重ねます。
後ろ身頃が上です。
0.7cmの幅で仮に縫いとめておきます。
4.袖をつける

袖の左右、裏表を間違えないように並べて確認します。
袖と肩を中表(↑の画像参照)にして細かくクリップかまち針で止め、
ぬいしろ1cmで縫います。
一見すると、きれいに重なりそうもないカーブですが、袖を筒状にしてみると不思議ときれいに重なります。

肩のぬいしろを身頃側に倒してアイロン、袖口を2cm幅で折ってアイロンをかけます。
袖口の始末をする

袖口の折り目を一度開いてジグザグをかけてから、折り目を戻してダブルステッチします。
5.袖下と脇を縫う
袖口が縫えたら、袖下から脇にかけてぬいしろ1cmで縫い合わせて、2枚一緒にジグザグをかけます。
脇を直角に縫うのではなく、なるべく直進で縫い進めることがきれいに縫うコツです。


2枚一緒にジグザグミシンをかけたら、ぬいしろを後ろ側に倒し、袖口のぬいしろをステッチで押さえます。
6.裾を始末する
袖口と同じ要領で裾もダブルステッチで縫います。

完成
できあがりました!
着用イメージ

上のミラノリブニットはかっちりしているので体のラインを拾いにくいですが、下のエアースムースニットはとろんと落ち感がありますね。


82cmの子に90サイズは大きめでした。シンプルな長袖Tシャツは、これからの季節、重ね着するのに重宝しそうですし、来年も着られそうです。
シンプルカットソーに使用したニット生地

コットン 白も透けないミラノリブニット 50cm単位 145cm幅【商用可能】
商品番号 7550 ¥1617税込
使用カラー(ラズベリー)
しっかり厚みがあって扱いやすく、一見難しそうなニットソーイングもこの生地から始めれば失敗がないと思います。パンツや冬物トップスに適しています。生地幅がたっぷりあるから少ない長さで服が作れるのがいいですね。