ガーゼ生地の柔らかさ、吸水性の秘密を丸石織物、生地屋店長の石井が写真付きで解説します。
写真と説明から分かる、ガーゼ生地に適した服や雑貨などを作例を交えて洋裁初心者さんにも分かるようにご紹介しています。
ガーゼ生地って?ガーゼは何に向いているの?という方はぜひ読んでみてくださいね。
もくじ
ガーゼ生地の特徴
ガーゼ生地は
- とろけるような柔らかさと吸水性
- 通気性のあるサラリとした肌触り
- 服地としての扱いやすさ
「柔らかい」と「扱いやすさ」を兼ね備えたハイブリッドな生地です。
とにかく柔らかい
一般的に生地の目は詰まるほど硬くなりますが、ガーゼ生地はその網目のゆるさから、非常に柔らかな生地を作ることが可能です。
密度が甘いから吸水性に優れています
一般的に網目が詰まっていると水分を含むゆとりがないため、吸水性は低下します。
網目が甘いガーゼ生地は水分を含むゆとりがあるため、吸水性に優れています。
よだれが多かったり、汗をよくかくベビー向けの、ベビーグッズなどに多く使われます。
よだれの多いお子さんなら、ダブルガーゼを使ってスタイを作る方が多いのではないでしょうか。
ダブルガーゼを2枚重ねたり、中にドミット芯を入れることでより吸水性を高めることもできます。
網目にゆとりがあるから通気性に優れています
サラリとした肌触りを活かして、手作り子供服や手作りマスクにもおすすめです。
服地としての扱いやすさ
普通は、薄い、柔らかい、網目にゆとりがある、となると服地としては扱いにくい生地になりますが、ダブルガーゼ生地やトリプルガーゼ生地になると、生地を2枚、3枚と重ねることで柔らかく、通気性があり、厚みもある服地として扱いやすい生地になります。
さらりとした肌触りのカシュクールワンピースができました。
1枚ではやや透けがちなガーゼも2枚になると透けません
カーゼ生地の種類
ガーゼ生地は網目の荒い生地の総称で、シングルガーゼ(1重ガーゼ)、ダブルガーゼ(2重ガーゼ、Wガーゼ)、トリプルガーゼ(3重ガーゼ)、4重ガーゼなど、重ねる枚数によって呼び方が変わります。
服作りやマスク作りで最も使いやすいのはダブルガーゼです。
ダブルガーゼは医療用でもよく使われていますよ!
ダブルガーゼ生地ってどうなってるの?
ダブルガーゼ生地は、織りの組織で2枚の生地を1枚に繋ぎ止めています。
よく見ると接着点が見えます。
ダブルガーゼは無地だけじゃありません
ダブルガーゼといえば、無地やプリントのドットが多いですが、こんなダブルガーゼ生地もあるんです。こちらは播州織の近藤織布さんが織られたダブルガーゼ生地です。
先染め織物の場合、さきほどの接着点が点から面になると柄になります。
この白い部分が接着点です。裏表がないので、どちらでも好きな方が使えるリバーシブルダブルガーゼ生地になっています。
ガーゼ生地の欠点
縮みやすい
ガーゼ生地にも欠点があります。それは、縮みやすいこと。
網目が詰まっている生地は、縮みもすくないですがガーゼ生地のように網目が甘くゆとりのある生地は洗濯すると縮み変形しやすいのが欠点です。
縮みにくく、シワに強いダブルガーゼができました
お客様からの要望で、当店が得意な綿ポリ生地でダブルガーゼを作りました。その結果、縮みにくく、シワに強いダブルガーゼ生地が完成しました。こちらもぜひお試しください。
参考になりました。