
今回はハンドメイド初心者さんも作れる、L型ファスナーマルチケースの作り方をご紹介します。3種類の内ポケットで分けて収納できるのがポイント!L型ファスナーで、大きく開くので出し入れもスムーズです。通帳ケース・母子手帳ケース・通院ケースなど様々な用途に使える便利なマルチケースです。ぜひ作ってみてはいかがでしょうか?
準備するもの

- 生地 生地幅110㎝×50㎝
- 30㎝ファスナー 1本
- 接着芯(しっかりタイプ・不織布・片面接着)
- 飾りのリボンやタグ(お好みで)
- 目打ち
- チャコペン(フリクションでもOK)
- まち針(クリップでもOK)
- アイロン
- ミシン、ハサミ、糸
L型ファスナーマルチケースを作るのに使った素材

【縫い代付き】10-037L型ファスナーマルチケースの型紙【商用可能
商品番号 10-037

綿ポリ 交織 ダンガリー 無地 50cm単位
みずいろ 数量1
商品番号 4500

サビないプラスチック製のファスナーです
ビスロンファスナー 30cm ブラック【商用利用可】
商品番号 fastener-30cm
早速L型ファスナーマルチケースを作ってみよう
L型ファスナーマルチケースを作るには大きく分けて8つの工程があります。
- 型紙を用意する
- 生地を裁断する
- 接着芯をつける
- カードポケットを作る
- 内ポケットを作る
- 仕切りポケットを作る
- ファスナーをつける
- 本体を縫う
ポイントは丁寧にアイロンをかけることと、しっかり印をつけることです。
簡単にできるので、この8つの工程についてゆっくりみていきましょう。
1.型紙を用意しよう
まずは型紙の用意をします。下のリンクから購入できますよ!縫い代付きなので、届いてすぐに生地を裁断することができますよ。

【縫い代付き】10-037L型ファスナーマルチケースの型紙【商用可能
商品番号 10-037
2.裁断しよう
生地を型紙に沿って裁断します。
「わ」の取り方

「わ」とは、生地を二つ折りにした折り目部分ことを言います。
型紙の幅に合わせて無駄が出ないように折りたたんでください。生地の折り目部分に、「わ」と書かれている線を合わせるように型紙をおいて裁断します。
2-1.印をつける

カードポケットの印に小さく切り込み(0.3~0.4㎝)をいれてください。これが折り線位置になります。型紙も一緒に切るといいですよ。(生地は「わ」にした状態です。)

縫う前の準備として、生地の表裏が分かりづらい場合はマスキングテープ等を裏側に貼って目印をつけておきましょう。形が似てるパーツが多いので、部位を書いて貼っておくと間違いを防ぐことができます。
3.接着芯をつけよう
表生地・裏生地の裏側(計4枚)に接着芯をつけます。生地のシワを伸ばしておきましょう。
生地(裏向き)の上に接着芯を置きます。接着芯はキラキラ、ザラザラしている面(のり面)を下向きにしましょう。
※向きを間違えるとアイロンに接着芯がくっついてしまうので注意です。

アイロンはドライ・中温に設定します。
あて布(ハンカチでもOK)をしてアイロンを上から押さえるように、1か所10秒ずつ位置をずらしながら全体にむらなくあててください。

アイロンを滑らせないでぎゅっと押さえるときれいに貼ることができます。

接着芯を貼りました。熱いうちに動かしてしまうと、剥がれやすくなるので気を付けましょう。(ポケット用の接着芯はポケットを作る時に貼ります。)
4.カードポケットを作ろう
カードポケット縦バージョンの作り方は【アレンジ方法】に記載しています。
横バージョンの作り方

カードポケットを上記の「山折り①」から順にアイロンで折ります。両端に切り込みが入っているので、簡単にまっすぐ折りたためると思います。

山折りするところにチャコペンで印をつけておくと折り間違いを防げますよ!

すべて折りたたんだ状態です。

開くとこのような状態です。

山折り①②③の端を縫います。

折山のみ縫います。他の生地を縫いこまないように注意してください。
接着芯を貼る

谷折りの折り目を戻し、カードポケット用の接着芯を貼ります。「わ」になっている方に合わせて貼りましょう。(縫い代には貼らない状態です。)

返し口を7㎝ほどあけて、まわりを縫い代1㎝で縫います。

布端から1㎝のところを縫うことです。ミシンのガイド線1㎝に合わせて縫いましょう。ミシンのガイド線がない場合は、針から1㎝のところにマスキングテープを貼っておくと便利です。

角をカットします。縫い目を切らないように注意してください。

表に返した時にごろつきをなくすため、余分な縫い代をカットしますよ。

返し口から生地を表に返します。角は目打ちを使ってキレイに出しましょう。

上端から2㎜のところを縫います。下3段の中心を縫います。

中心にまっすぐ線をひいておくと、キレイに縫えますよ!
裏生地にカードポケットをつける

端から2.5㎝、下端から2㎝のところにカードポケットを縫い付けます。(返し口は縫い付ける時に一緒に閉じています。)
5.内ポケットを作ろう

内ポケット生地を中表になるように半分に折り、接着芯を貼ります。「わ」になっている方に合わせて貼りましょう。(縫い代には貼らない状態です。)
生地の表と表を内側にして合わせることです。

返し口を7㎝くらいあけて、まわりを縫い代1㎝で縫います。
角をカットします。

返し口から生地を表に返して、「わ」の部分の端から2㎜のところを縫います。

裏生地の端から2.5㎝、下端から2㎝のところに縫い付けます。(返し口は縫い付ける時に一緒に閉じています。)
6.仕切りポケットを作ろう

仕切りポケットを中表に半分に折り、接着芯を貼ります。「わ」になっている方に合わせて貼りましょう。(縫い代には貼らない状態です。)

縫い代1㎝で下端を縫い合わせます。

生地を表に返して、「わ」の部分の端から2㎜のところを縫います。

半分に折って、下端(「わ」じゃない方)から2㎜のところを縫います。
裏生地に仕切りポケットをつける

カードポケットをつけた裏生地の下から2㎝・横端を合わせてのところに仮止めします。
7.ファスナーをつけよう

開き口の端を裏側に折り、三角になるように斜めに折ります。

折ったところを手縫いで縫い留めます。

布用の接着剤を使って留めてもいいですよ!

ファスナータブの端から1㎝のところに印をつけます。印をつけたところとファスナー止めの下を中表にして合わせます。

印のところを縫います。もう1枚のファスナータブをファスナーの裏側に合わせます。この時、先ほどつけたファスナータブの端に合わせるようにしましょう。(ファスナーを2枚の生地で挟んでいる状態です。)

ファスナーの表側から、縫い目の上を縫いましょう。

ファスナータブを表に折り返し、まわりを縫います。
表生地にファスナーをつける

表生地の端から1.5㎝のところに、ファスナーの端を中表になるように合わせ、クリップで留めます。※ファスナーを開いた状態にしておきます。
カーブにあわせる時のポイント

カーブ部分はファスナーに切り込みを入れ、ピッタリカーブに沿うようにしましょう。
ファスナー部分を縫う時は、ミシン押さえのアタッチメントをファスナー押さえに変えます。

ファスナーを縫い代0.5㎝で縫います。
カーブを縫う時のポイント

ファスナーのエレメントを押えながら縫うと、縫いやすいと思います。

ファスナーのスライダー付近になったら一度ミシンを止めて押さえを上げ、ファスナーを閉じて最後まで縫いましょう。

ファスナーをあけて、もう1枚の表生地も同様にファスナーを縫い付けましょう。
8.本体を縫おう
裏生地をつける

表生地に裏生地を中表にして合わせます。青線部分を合わせるようにします。(ファスナーはあけておきます。)

縫い代0.7㎝で縫います。この時、もう一方の表生地は縫いこまないように注意しましょう。

この時もファスナーのエレメント付近にきたら、内側にあるファスナーを閉じて最後まで縫いましょう。

カーブ部分に切り込みを入れます。

生地を表に返し、アイロンで形を整えます。
プラスチック製のファスナーの周辺をアイロンをする時、高温だとファスナーが溶けてしまうのであて布をするなど、注意してアイロンをしてください。

もう1枚の裏生地を表生地に(青線部分を)中表にして合わせます。

縫い代0.7㎝で縫います。

カーブに切り込みを入れます。縫い目を切らないように注意しましょう。
表生地・裏生地どうしを中表に合わせる

表生地・裏生地どうしを中表にして合わせます。

縫い代は表生地側に倒し、ファスナータブは裏生地側に折りたたみます。

縫い代1㎝でぐるりとまわりを縫います。裏生地の下側に返し口を10㎝ほどあけておきましょう。

裏生地のカードポケットの厚みで段差ができるので、ファスナー押さえのまま縫うと縫いやすいと思います。

角をカットします。縫い目を切らないように注意してください。
生地を表に返す

返し口から生地を表に返します。

返し口をコの字とじします。見えなくなる部分なので、ミシンで縫っても大丈夫です。

裏生地を内側に入れ、形を整えて完成です。

ファスナータブ下の角は、できるだけ目打ちで出して整えましょう。

内側のポケットが便利で機能的なマルチポーチです。ごちゃつきがちなカード類や小物をまとめて収納できますよ!
アレンジ方法
使用した生地

綿ポリ 交織 ダンガリー ギンガムチェック 50cm単位 110cm幅 【商用可能】
5㎜/モスグリーン 数量1
商品番号 4520
縦バージョンのカードポケットを作ろう
簡単に説明しているので、【カードポケット横バージョンの作り方】の流れを見ると迷わず作れると思います。

カードポケットを上記の「山折り①」から順にアイロンで折ります。両端に切り込みが入っているので、簡単にまっすぐ折りたためると思います。

すべて折りたたみました。

すべて開くと上画像のような状態になります。

山折り①②の端を縫います。

谷折りの折り目を戻し、カードポケット用の接着芯を貼ります。「わ」になっている方に合わせて貼りましょう。(縫い代には貼らない状態です。)

返し口を7㎝ほどあけて、まわりを縫い代1㎝で縫います。

角をカットします。

返し口から生地を表に返します。上端から2㎝のところを縫い、下2段を三等分して縫います。

裏生地に縫い付けます。

どちらもカードが入る枚数は変わらず、入れる向きが変わるだけなので、お好みの方で作ってみて下さい。

使用イメージ

通帳やカード・ハンコなどを入れ、通帳ケースとして使用してみました。

お薬手帳や診察券など、通院ケースにもピッタリです。母子手帳や保険証・診察券など、母子手帳ケースとして使ってもOK。まとめて入れておくと忘れ物防止にもなりますよね!
色々な使い方ができるので、生地違いで何個か作ってもよさそうです♪
今回使った素材

【縫い代付き】10-037L型ファスナーマルチケースの型紙【商用可能
商品番号 10-037

左から順に使用した生地

綿ポリ 交織 ダンガリー ウィンドウチェック 50cm単位
カフェオレ 数量1
商品番号 6000-29

綿ポリ 交織 ダンガリー 無地 50cm単位
みずいろ 数量1
商品番号 4500

綿ポリ 交織 ダンガリー ギンガムチェック 50cm単位 110cm幅 【商用可能】
5㎜/モスグリーン 数量1
商品番号 4520

サビないプラスチック製のファスナーです
ビスロンファスナー 30cm ブラック【商用利用可】
商品番号 fastener-30cm
カードポケットは縦・横バージョン2種類あるので、お好きな方を選んで下さい。